付録A 用語集

用語 意味
モデル 文章を読み、次の文章を作る計算エンジン。一製品内で複数のモデルを使うことがある。
トークン モデルが文章を処理する基本となる断片。文字数・単語数とは一対一に対応せず、言語ごとに異なる。
推論トークン 推論モデルが回答する前に内部で使うトークン。目には見えないが、出力として計上され、課金される。
コンテキストウィンドウ モデルが一度に参照する指示、会話、資料、回答の全体の大きさ。作業記憶に相当する。
コンテキストの劣化 コンテキストが長くなるほど正確さと想起が落ちる現象。
出力上限 一度の応答で生成できるトークン数の上限。コンテキストウィンドウとは別のもの。
確率的生成 次のトークンを確率で選んで書き継ぐ方法。事実確認の段階はない。
温度(temperature) 生成のランダムさを調整するAPI設定。下げても正確さは保証されず、0でも完全には一致しない場合がある。
知識のカットオフ モデルが学習した資料の基準となる時点。それ以後の事実はほとんど知らないか、不正確にしか知らないため、外部の根拠で確認する。
信頼できる知識のカットオフ 知識が最も幅広く信頼できる時点。学習データのカットオフはより広い資料範囲を指す。
グラウンディング 検索・文書照会で得た資料に答えを結び付ける方法。出典表示は検証の出発点。
ハルシネーション 事実や資料と異なる内容をもっともらしく作る現象。
迎合(sycophancy) 真実に即した答えよりも、利用者の信念に合った答えを出す傾向。利用者の反論に対して、根拠なく答えを変える形で現れる。
推論モデル 答える前に内部で多段階の検討を行うモデル。複雑な判断に強いが遅く高価。
モデルのグレード 同じ系列で大きさ・速度・費用が異なるモデルの段階。
マルチモーダル 文章以外に画像、PDF、音声、動画などを入力として扱う能力。
完了条件 結果の完成状態を確認できるよう定義した条件。
zero-shot/few-shot 例を付けず指示だけを与える方法/例をいくつか一緒に与える方法。
プロンプトチェイニング 前段の出力を次段の入力へ渡し、作業を分ける方法。
自己修正 下書き作成、基準に照らした確認、修正の三段階のチェイニング。
一時チャット 履歴に残らず学習利用されない会話。安全目的の短期保管はありうる。
カスタム指示 利用者がアカウントに設定する応答の案内。適用する会話は製品と会話方式による。
記憶機能 製品が会話などから関連情報を選んで保存し、次の回答に使う機能。
プロジェクト(知識空間) 関連する会話、ファイル、指示を集めた作業空間。
プロジェクト指示 そのプロジェクト内の会話だけに適用する指示。
カスタムアシスタント 指示、参考資料、ツールをまとめ、多くの人が同じ方法で使う形態。
コネクタ AIを外部サービスに接続し、資料を探したり、行動したりできるようにする機能。接続した人の権限に従う。
MCP AIアプリケーションを外部データやツールに接続する公開標準(Model Context Protocol)。
エージェント機能 AIが複数の段階を計画し、ウェブやアプリを行き来して、行動まで行う形態。
ディープリサーチ 調査計画を立て、複数の出典を読み、引用の付いた報告書にまとめる機能。
予約タスク 決めた時刻や出来事に合わせて反復実行する作業。
API プログラムが直接モデルを呼ぶ窓口。チャットサブスクリプションとは別課金。
バッチ処理(Batch) 即時応答不要の大量依頼をまとめて安く処理する方法。
検索拡張生成(RAG) 関連資料を検索して渡し、それを根拠に答えさせる方法。
ファインチューニング(fine-tuning) 追加の資料でモデルを再学習させること。行動の一貫性が問題になっているときに検討する。
利用ポリシー AI企業が自社サービスで禁止する行為を定める規則。
人による確認 有資格者がAIの結果を実質的に確認して判断する手順(Human-in-the-loop)。
高影響AI 人の生命・身体の安全と基本権に重大な影響を及ぼし、または危険をもたらすおそれがあり、法律が列挙する領域(採用、融資審査など)で活用されるAIシステム(韓国のAI基本法第2条第4号)。
個人向け/企業向けプラン 個人が加入するプラン/組織が契約し構成員へ提供するプラン。データ処理条件が異なる。
管理者制御 組織の管理者がアクセス、保持、機能、コネクタ、監査を設定・監督する機能。
データ最小化 作業に不要な情報を入れない原則。
個人情報 生存する個人を識別できる情報。ほかの情報と容易に組み合わせて識別できる情報や、仮名情報も含む。
仮名処理 一部の削除・置換により、追加情報なしでは個人を識別できなくする処理。
機微情報 思想・信念、政治的見解、健康など、原則処理が制限される個人情報(韓国個人情報保護法第23条)。
固有識別情報 法令に従い、個人を一意に区別するために付与された識別情報。原則として処理が制限される(第24条、住民登録番号は第24条の2)。
プロンプトインジェクション 入力された文章が、モデルの動作を意図しない方向に変える脆弱性。外部資料を介した間接インジェクションがある。
偏り 学習資料内の社会的な偏向が結果に現れる現象。
ベースライン(基準値) 導入前に測定する比較基準の値。
総費用 利用料に準備、教育、運用、レビュー、やり直しを加えた実費。
試験導入(パイロット) 小範囲で先に試験運用し、効果を確認する段階。
ベンダーロックイン 一社の製品に深く依存し、変更が難しくなる状態。
AI RMF NISTのAIリスク管理の枠組み。GOVERN、MAP、MEASURE、MANAGEの四機能で構成。
AI活用能力(4D) 委任、説明、見極め、責任ある取り組みの四能力でAI活用を説明する枠組み。