この教本の使い方

注意

法律・医療・金融の相談ではありません。 本書はAIDANの若葉帯課程「AIの第一歩」を準備するための学習教材です。法令や公共機関の案内を初めて学ぶ方が理解しやすいよう平易に解説したものであり、個人の事情に合わせた法律・医療・金融のアドバイスではありません。すでに送金してしまった場合や個人情報が流出してしまった場合は、本を閉じて直ちに金融機関のカスタマーセンターおよび警察(112)へ連絡してください。

確認日:2026年10月28日。 本書に登場する法令、公共機関の案内、AIサービスのヘルプは、同日に各機関および各社の公式ページで直接確認し整理したものです。確認日時点における現行表記および確認した文書は以下のとおりです。

  • 「個人情報保護法(韓国)」[施行 2026. 9. 11.][法律第21445号、2026. 3. 10.、一部改正] — 第2条、第4条、第23条、第24条の2
  • 「人工知能発展および信頼基盤造成等に関する基本法」(略称:AI基本法)[施行 2026. 7. 21.][法律第21311号、2026. 1. 20.、一部改正] — 第2条、第31条
  • 金融監督院ボイスフィッシング・チキミの「ボイスフィッシング被害時の対処方法」、「予防要領」、「フィッシング被害時の主な連絡先」
  • 警察庁が政策ブリーフィング(korea.kr)に掲載した案内:電気通信金融詐欺統合対応団通報番号1394(2026. 2. 6.)、統合対応団発足6か月の成果(2026. 4. 2.)、家族の声を模倣するAIフィッシングへの注意(2024. 5. 27.)、ディープフェイクを利用した子どもの誘拐偽動画への注意(2024. 11. 7.)
  • 消防庁「119救急通報の要領」
  • 「電気通信金融詐欺被害防止および被害財産還付に関する特別法施行令」(略称:通信詐欺被害還付法施行令)[施行 2026. 10. 1.][大統領令第36729号、2026. 9. 29.、一部改正] — 第3条
  • OpenAI ヘルプ "Does ChatGPT tell the truth?"、"Data controls in ChatGPT"(韓国語版「ChatGPTのデータ制御」を含む)、"Deleting and archiving chats in ChatGPT"、"Memory in ChatGPT"、Google「Geminiアプリプライバシーハブ」、Anthropic 個人情報センター "Is my data used for model training?"、Google Workspace 学習センター「Gemini プロンプト作成のヒント」
  • 法制処 わかりやすい生活法令情報「電子金融犯罪被害の予防要領」
  • 疾病管理庁 国家健康情報ポータル、法制処 わかりやすい生活法令情報(ウェブサイトの名称と運営機関)

AIサービスの設定名、メニューの位置、保管期間は頻繁に変更されます。設定を変更する前に、現在ご利用中のサービスのヘルプを再度ご確認ください。

本書の対象読者

本書はAIDANの若葉帯課程、AIの第一歩(AI First Steps、AFS)の教本です。若葉帯は白帯(AI基本技)の下にある選択課程です。AIチャットボットをほとんど使ったことがない成人のために作られました。

次のような方々を思い浮かべながら執筆しました。

  • ニュースで「AI」という言葉は毎日耳にするものの、実際に質問したことは1、2度しかない方
  • 子どもや孫から「AIに聞けばいいよ」と言われるけれど、何をどう聞けばよいかわからない方
  • 家族のグループトークで流れてくる動画や声が本物かどうか不安な方
  • 親や家族がAIを安全に使えるよう、隣で手助けしたい方
  • 白帯課程を始める前に、基礎から一歩一歩しっかりと固めたい方

コンピュータやコーディングの知識は必要ありません。スマートフォンでメッセージを送信し、アプリを開くことができれば十分です。本書では、会社の業務にAIを導入すべきかを判断する方法や、専門的な質問設計の技法、プログラムコードの作成などは扱いません。仕事でAIを活用しようとする方は、白帯(AI基本技)課程から始めるのが適しています。

本書を最後まで読み、実習を終えると、次の5つのことができるようになるはずです。この5つは、試験で確認しようとする目標でもあります。

  1. 生成AIが回答を作成する仕組みと、その回答が間違っている可能性がある理由を、自分の言葉で説明します。
  2. 望む結果を具体的に質問し、最初の回答を見て聞き直します。
  3. AIの回答の中で確認が必要な部分を見つけ、信頼できる情報源で確認します。
  4. AIに入力してはならない個人情報を隠し、安全に使用します。
  5. AIで作成された偽の声・写真・文章を疑い、あらかじめ定めた確認手順に従います。

本書は「AIを怖がらないようにしよう」と「AIを無条件に信じ込まないようにしよう」の双方を伝えています。この2つの言葉は矛盾しません。刃物を初めて使う人に、刃物の使い方と刃物に気をつける方法を一緒に教えるのと同じです。上手に使う方法を知っていれば怖くありませんし、注意すべき点がわかっていれば怪我をする可能性も低くなります。

本書の構成

本書は使い方、5つの章、4つの付録で構成されています。5つの章は試験領域と順番が同じです。

章 扱う内容 1行要約
第1章 AIはどのように回答するか AIは検索してくるのではなく作って答える。だから間違えることがある
第2章 初めての質問と聞き直し 頼むように具体的に聞き、最初の回答を見て直してほしいと伝える
第3章 回答を確認する 数字・日付・名前・場所は公的機関で確認し直す
第4章 個人情報と安全な利用 住民登録番号・口座・パスワードは入力せず、隠して質問する
第5章 AI詐欺・偽物の見分け方と生活での活用 急な金銭要求は電話を切り、登録済みの番号に確認する

各章は独学でも理解できるように執筆されています。すべての章は、次の10の節を同じ順序で構成しています。

節 役割
学習目標 その章を終えたときにできるようになるべきこと
はじめに その章がなぜ必要なのかを示す短いストーリー
重要な概念 試験範囲のすべての内容。「このようにやってみましょう」という実践手順を含む
さらに深く もう少し深く考えてみるトピック
実務の場面 架空の人物が問題を解決していく過程
間違えやすいポイント 一見もっともらしいが間違っている考え方
ひと目でわかるまとめ 試験前日の復習用まとめ
公式ドキュメントで確認する 機関や企業の原文リンク
セルフチェック 自分で確認できる短い質問
実習課題 実際にやってみる30〜60分の課題

付録Aは用語集、付録Bはセルフチェックの正解と解説、付録Cは試験当日のガイド、付録Dは本書が引用した公式ドキュメント一覧です。初めて目にする言葉が出てきたら、まずは付録Aを調べてみてください。

本文には4種類の囲み記事(ボックス)が登場します。括弧内は原稿に記載されたボックス表記であり、書籍やウェブ画面では左側の名称で表示されます。

ボックス 意味
参考(NOTE) 補足情報
重要(TIP) 必ず覚えておくべき原則とコツ
注意(WARNING) トラブルが起きやすい箇所。特に「このようなときは立ち止まってください」と書かれたボックスは、その場で操作を止めるべきであることを意味します
実習(EXAMPLE) 実際に取り組む課題

試験の概要

項目 昇級審査 無料練習セット
問題数 20問 10問
制限時間 30分 15分
合格基準 70点以上(20問中14問以上) なし

出題比率は以下のとおりです。比率が最も高い第2章に少し多めに時間を使うとよいでしょう。

章 領域 比率 20問基準のおよその目安
第1章 AIはどのように回答するか 20% 4問前後
第2章 初めての質問と聞き直し 25% 5問前後
第3章 回答を確認する 20% 4問前後
第4章 個人情報と安全な利用 20% 4問前後
第5章 AI詐欺・偽物の見分け方と生活での活用 15% 3問前後

試験では特定のアプリのボタンの位置を尋ねることはありません。「この状況において何を行うことが安全で役立つか」を問います。そのため本書でも、アプリ名よりも原理を優先して説明しています。AIサービスを一度も使ったことがなくても、本書の原理だけで問題を解けるように作られています。

問題はこのような形です

問題は5つの形式で出題されます。形式ごとに対答方法が異なりますので、事前に慣れておいてください。

形式 構成 採点
単一選択 選択肢4〜5個のうち正解1つ 正解を選べば得点
複数選択 選択肢5〜6個のうち2〜3個 正解をすべて選び、誤答を1つも選んでいない場合に得点
正誤判定 3〜4つの文をそれぞれ正しい/正しくないで判定 すべての文を正しく判定できた場合に得点
順序並べ替え 4〜5つのステップを順番どおりに並べる 全体の順序が合っていれば得点
マッチング 左側の項目と右側の選択肢を組み合わせる すべての組み合わせが合っていれば得点。選択肢が1つ余る場合がある

多くの問題は、日常生活の短い場面から始まります。買い物、病院の予約、旅行の準備、家族のグループトーク、フリマ取引などの場面です。場面の中には、正解を左右する条件が1つか2つ含まれています。例えば「急いでお金を送ってほしいという連絡」なのか、「AIに尋ねたバスの時刻」なのかによって正解が変わります。

以下は、形式をお見せするために本書が独自に作成した例です。実際の試験問題ではありません。

[例] オ・スンレさんはAIに孫娘の誕生日を祝うメッセージを書いてもらいました。
最初の回答は**長すぎて難しい言葉が多く含まれていました**。
オ・スンレさんが続けてかける言葉として最も適切なものはどれですか?

① "書き直して。"
② "もっと短くして。"
③ "孫娘が直接読むよ。3行に短くして簡単な言葉に変えて。"
④ "難しい言葉だけ簡単な言葉に変えて。長さは今のままで。"
⑤ "このメッセージに間違った内容がないか確認して。"

この例において太字になっている部分が条件です。「長すぎる」と「難しい言葉」という2つの不満があるため、その両方を修正するよう求める③が適切な正解です。①は何が物足りないのかを伝えておらず、②と④は1点しか修正しない中途半端な指示です。⑤は聞き直しではなく別の依頼です。問題を解くときは、このように条件を先に見つける習慣を身につけてください。付録Cに詳しいコツを記載しています。

6週間の学習計画

1日20〜30分、週に3〜4回学習すると想定しています。急ぐ必要はありません。1つの章を2週に分けて読んでもかまいません。

週 読む箇所 やってみること 点検
1週目 使い方、第1章 第1章の実習課題2つ 第1章のセルフチェック
2週目 第2章 第2章の実習課題2つ 第2章のセルフチェック
3週目 第3章 第3章の実習課題2つ 第3章のセルフチェック
4週目 第4章 第4章の実習課題2つ 第4章のセルフチェック
5週目 第5章 第5章の実習課題2つ、家族と確認質問を決める 第5章のセルフチェック、無料練習セット1回(全5章の範囲)
6週目 全5章の「ひと目でわかるまとめ」、付録 間違えたセルフチェックをもう一度解く 無料練習セットの見直し、付録Cを読んで昇級審査

要点

実習は1人で行わなくてもかまいません。家族や友人と一緒に画面を見ながらやってみてください。第5章の「家族と確認質問を決める」は、むしろ家族と一緒に行うべき課題です。

表記と出典の方針

本書は次の方針で書かれています。

  • わかりやすい言葉を優先:難しい言葉は、初めて登場したときにその場でわかりやすく説明します。英単語は本当に必要なものだけを使います。
  • サービス名は必要なときだけ:AIサービスは「AIチャットボット」、「対話型AI」のような一般的な名称で呼びます。どの会社が何を公式に案内しているかが要点である場合にのみ、会社名とサービス名を使います。
  • 確認日:法令、公的機関の案内、AI会社のヘルプは、2026年10月28日に公式ページで確認しました。確認したページは、各章の「公式ドキュメントで確認する」と付録Dにまとめています。
  • 確認できなかった内容は書かない:電話番号、機能、初期設定、法条文は、公式ページで確認できたものだけを記載しました。
  • 架空の人物:ストーリーや実習に登場する人物、集まり、店はすべて架空のものです。実在するものと名称が重複していたとしても偶然です。
  • 対話例:本書に掲載されているAIの回答は、説明のために作成した例です。実際のAIは毎回少しずつ異なる回答をします。回答例に登場する店名、時間、価格もすべて架空のものです。

参考

本書の版は26.10です。問題は毎月一部が変更されますが、本書で扱う原理は版が変わってもそのまま使われます。公式ドキュメントの内容が本書と異なる場合は、公式ドキュメントが優先されます。